友達づきあいと横暴化 |日米教育の長所と短所

2014-10-24更新

友達づきあいと横暴化

アメリカの子供はとてもフレンドリーです。異国人である私たちの子が、アメリカの子供のなかにポツンと入れられる光景を、日本の学校にアメリカ人の子供が入ってきた状態と同じと思うのは、たいへんな間違いです。まず雑多な人種の混じった国に生まれ育った子供たちですから、私たちに対して異国人という観念が薄いのです。 もちろんオリエンタルだとは思うようですが、それとてもたいした問題ではないようです。皆すぐ仲良くなってくれ、全然言葉のわからないうちから一生懸命話しかけてくれます。すぐ、あなたの家に行ってもよいか、などといいます。子供をアメリカでの生活に慣れさせるには、アメリカ人の友達を持たせるのがいちばんです。どんどん放課後に家に連れてこさせ、遊ばせることです。兄弟のいる子供、日本人の子供がたくさん住んでいる地域の子供は、英語への順応が遅いものです.照れくさがったり、臆病になったりで、楽な日本語で過ごそうとするからです。勇気づけてアメリカの子供と遊ばせることが大切です。週末はお互いの家に泊まりに行くようにします。客用のベッドはなくとも心配無用。寝袋でもよいのです。潅袋はサマーキャンプの泊まり込み(sleepover)でも使うので必要です。小学生の男の子は野蛮なふるまいにおよぶ時期があります。何といっても自分の思うこと、したいこと、すべて言葉の壁にぶつかるので、欲求不満になるわけです。表現するすべがわからず、友達をポカンとやったり、かみついたりということが、しばしば起こります。たまたまこの過程を理解していない先生にぶつかると、ちょっと厄介です。粗野な子だと誤解されるのです。呼びつけられ、問題児だなどといわれたら、納得してもらうまで説明しなければなりません。だいたい問題の起こるのは渡米2~3カ月目のころです。初めはチンプンカンプンでも友達へのもの珍しさがあったり、皆からもチヤホヤされて、まあ何とか過ぎていきます。2~3カ月して双方とも新鮮味が欠けてきて、しかもなかなか言葉がわからない、こういうとき男の子は横暴化し、女の子はふさぎ込んだり泣いたりします。この時期の親の気持ちの持ちかた、態度が問題です。新しい生活に慣れるまでは、かわいそうだからと、今までの家庭生活の習慣(たとえば決まっていた仕事)をゆるめると、これがもとでガラッと甘やかされた子になったり、逆に親がしめてかかってきつくいいすぎると、神経質な子では神経性の病状を呈したりします。手綱をしめたり、ゆるめたりの手加減のむずかしい時期です。ともかく何年生であろうと、相当親が手助けしてやらなければ、やっていけないことは事実です。まず基本方針としては、この時期にアメリカ人の友達から離し、親が見てやる、家庭教師が見てやるという方向には絶対に持っていかぬことです。メソメソして泣こうが、横暴化していやがられようが、つとめて友達と遊ぶように突き放してやることです。年齢が小さければ、教えようとするよりも、手助けはしてやるが遊びから憤れて党えさせるのが上手段です。